[LP研究 01] 宅配食サービスのFVカスタマイズ

こんにちは、こざわです。

本日より、デザイナーとしての視点を養い、より成果に直結するデザインを追求するため、既存の優れたLPを分析・研究する新シリーズ「LP研究」をスタートします。

第1回目は、宅配食サービス「宅配食のナッシュ」様のファーストビュー(FV)を題材に、トレースから得た学びと、よりCVRを向上させるための独自カスタマイズ案を考察します。

1. 研究対象のデザイン(引用元)

今回、研究のベースとさせていただいたのはこちらのLPです。

明るいイエローとオレンジの配色が食欲をそそり、家事の負担を減らしたいターゲット層へ「親しみやすさ」と「安心感」を届ける素晴らしいデザインです。

2. 制作・カスタマイズのプロセス

まずはオリジナルを緻密に再現する「トレース」を行い、配置の意図や文字組みを研究しました。その上で、「現代のデバイス環境」や「さらなるCVR(成約率)向上」という観点から、独自のカスタマイズを試みました。

※今回使用している画像素材およびサービス名は、すべてオリジナル(架空)のものに差し替えています。

【Before/After】独自カスタマイズの全容

3. 具体的なカスタマイズポイントとその意図

今回のカスタマイズでは、単なる見た目の変更ではなく、「ユーザーがどう感じ、どう動くか」というロジックに基づいて8つの調整を行いました。

① 明るい未来を予感させるメインビジュアルの選定

写真は「冷凍庫を開けて喜んでいる女性」に変更しました。

単に商品を見せるだけでなく、サービスを利用した後の「食事の準備や片付けが楽になった喜び」というベネフィット(明るい未来)を直感的に伝えるためです。

② スマホ環境に合わせたFVの高さを拡大

近年のスマートフォン画面の長尺化に合わせ、FV全体の高さを広げました。

ゆとりあるレイアウトで没入感を高め、スクロールを促す設計にしています。

③ 写真エリアの拡大による直感的訴求

高さを増やした分、写真の面積を広く確保しました。

文字を読まなくても「冷凍庫にストックがある安心感」が0.5秒で伝わることを目指しています。

④ メインコピーの視認性(アクセシビリティ)向上

背景写真の上でも白抜き文字がはっきりと読めるよう、背面に質感のある帯(座布団)を敷きました。

これにより、キャッチコピーの力強さを損なわず、可読性を最大化しています。

⑤ ベネフィットアイコンの強調

「調理不要」「献立不要」などのアイコン内の文字をさらに大きく調整しました。

忙しいユーザーがページを開いた瞬間、自分の悩みが解決されることを確信してもらうための工夫です。

⑥ オファー(300円OFF)のリボン化

初回特典の情報をリボン形式のアイキャッチに変更しました。

「見つけた」というお得感を演出し、購入への心理的ハードルを下げます。

⑦ CTAボタンのクリックしやすさを追求

親指でタップしやすいよう、ボタンの高さを拡大。実務的なユーザビリティ(使いやすさ)を重視しています。

⑧ 補色を利用したボタンカラーの変更

ボタン色をオレンジから「深い緑」に変更しました。

背景の黄色に対して補色に近い関係になるため、視認性が劇的に向上します。また、緑は「新鮮・野菜・健康」を想起させ、食品サービスとしての信頼感も高めます。

4.デザイン分析と戦略的アプローチ

今回の「トレース」と「カスタマイズ」の工程を経て、デザインの背後にあるロジックを改めて言語化し、実戦的な視点で再構築してみました。

元デザインの分析:UXを支える緻密な設計

オリジナルのデザインを深く読み解くことで、ターゲットの心理に寄り添う以下の設計思想を再確認しました。

情緒と信頼を両立するカラー戦略

黄色とオレンジという暖色系をメインに据え、食品としての「シズル感」と、家庭的な「安心感」を同時に醸成する色の力を改めて実感しました。

ストレスフリーな視覚的リズム

情報を絞り込み、円形アイコンでテンポよく配置する構成は、ユーザーの認知負荷を最小限に抑える、非常に優れた情報設計です。

カスタマイズにおける設計意図:LPの成果を最適化するための考察

既存の良さを活かしつつ、特定の条件下(スマホ閲覧・CV向上)でさらに高いパフォーマンスを出すためのアプローチを試みました。

「補色」による行動喚起の最大化

全体の調和を保ちつつ、CTA(行動喚起)ボタンにはあえて補色の「深い緑」を採用。

視覚的な孤立効果(Von Restorff効果)を利用し、迷わずクリックへ導くための戦略的な配色を行いました。

「機能」から「体験」へのビジュアルシフト

メインビジュアルを単なる状況説明から、サービス利用後の「笑顔」というベネフィットへ転換。

デザインの役割を「情報の伝達」から「未来の疑似体験の提供」へと一段階引き上げました。

現代のデバイスに最適化した余白設計

縦長のスマートフォン画面において、あえて高さを使い情報の密度をコントロールすることで、ユーザーを自然にスクロールへ誘う没入感のあるレイアウトを再構築しました。

素晴らしいインスピレーションをくださった引用元のデザインに感謝しつつ、この学びを今後の制作に活かしていきたいと思います。

LPカスタマイズにご協力いただけるクライアント様を募集しています

「LP研究」では、今後も「なぜこのデザインなのか?」という裏側のロジックを深掘りしていきます。

実際にLPのブラッシュアップや効果の計測にご協力いただけるクライアント様には、モニター価格にてLP制作を承りますので、ぜひお声がけください。

その他にも、デザイン制作のご依頼やご相談は、[お問い合わせフォーム]よりお気軽にご連絡ください。